ジブラルタルの岩(ジブラルタルのいわ、英: Rock of Gibraltar、The Rock(ザ・ロック)、羅: Calpe、亜: جبل طارق、Jabal Tariq(ターリクの山)、西: Peñón de Gibraltar)は、ヨーロッパのイベリア半島南端にあたるジブラルタルにある、岬をなす一枚岩の石灰岩。高さ426メートル。この山はイギリス領であり、スペインと国境を接する。ジブラルタルの主権は、スペイン継承戦争の後、1713年にユトレヒト条約によってスペインからイギリスに移った。2002年時点で、イギリスとスペインは「この山を巡る何世紀にもわたる領有権問題に終止符を打つ」べく協議している。山頂近くの殆どは自然保護区となっており、約250頭のバーバリーマカクの棲家となっている。これらの猿と、迷宮のような地下道網は、毎年多くの観光客を呼び寄せている。ザ・ロックは、ジブラルタル海峡を挟んだ対岸の北アフリカのモンテ・アチョあるいはイェベル・モウッサにあるもう一つの山と共にヘラクレスの柱をなし、古代ローマ人から「カルプ山」と呼ばれていた。かつてここは世界の最果てとみなされ、その神話は元はフェニキア人が育んだものである。