ファルマス焼き討ち(英: Burning of Falmouth)は、アメリカ独立戦争の始まった1775年10月に、イギリス海軍の艦隊が、マサチューセッツ湾植民地ファルマスの町(現在のメイン州ポートランドであり、現在あるマサチューセッツ州ファルマスやメイン州のファルマスとは異なる)に対して加えた攻撃である。この艦隊はイギリス海軍の海軍大佐ヘンリー・モワットが指揮した。攻撃は艦船から焼夷弾を含む艦砲射撃で始まり、続いて部隊が上陸して町の完全な破壊を行った。この攻撃は植民地側愛国者の活動を支援する港に対して続いた戦争初期の報復行動とされるものの中で、唯一大きなものになった。この攻撃の報せを受けた植民地の中では、イギリスの権威に対する拒否反応が起こり、独立政府の樹立に繋がっていった。また海上をイギリス海軍が支配する構造に対抗するために、第二次大陸会議が大陸海軍の結成を決断することになった。モワットと彼に遠征を命じた上官のサミュエル・グレイブス海軍中将はこの結果として軍歴に傷が付くことになった。