アメリカン航空11便テロ事件(アメリカンこうくう11びんテロじけん、American Airlines Flight 11)とは、2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロで実行された一連のハイジャックの1つであり、アメリカン航空11便がニューヨークのワールドトレードセンターのノースタワー(1号棟)に突入した事件である。被害に遭った旅客機は、アメリカン航空のボーイング767-223ER(機体記号N334AA)で、事件当時はアメリカン航空11便として運航されていた。同便は、ボストンのローガン国際空港からロサンゼルス国際空港へ向かうアメリカ国内線の定期旅客便であった。離陸後15分を経過したころ、アルカイーダの5人のテロリストによって同機は乗っ取られた。ハイジャック犯は少なくとも3人を死傷しながらコックピットを制圧し、飛行機の操縦免許を持っていたハイジャック犯の1人が操縦した。そして針路を変えてニューヨークのマンハッタンに向かい、8時46分、ワールドトレードセンターのノースタワー(1号棟)の94階から98階付近に激突した。機体はタワー内に完全に突入し、大規模な火災が発生した。衝突の衝撃と火災により建物の構造上の強度が低下し、突入から102分後にタワーが崩壊した。これにより、事故機の乗員乗客92人全員が死亡しただけでなく、ワールドトレードセンターにいた多数の人々が巻き込まれて死亡した。