牧港補給地区(まきみなとほきゅうちく、Camp Kinser、キャンプ・キンザー)は、沖縄県浦添市の西部(沖縄本島中南部の西海岸)に立地するアメリカ海兵隊の兵站施設(基地)。通称は「キャンプキンザー」。沖縄戦で戦死し名誉勲章を追贈されたエルバート・ルーサー・キンザー海兵隊先任伍長にちなむ。キャンプ・バトラーの一部となっているが、キャンプ・バトラーは物理的な基地を意味するものではなく、沖縄の海兵隊施設全体を包含する際の呼称である。浦添市西部から浦添市北部にかけて長さ約3km、国道58号から西海岸にかけて幅約1km、市面積の約14%を占めている。戦後から沖縄の本土復帰前(沖縄返還前)にかけて、軍需物資の貯蔵や補給、修理などのための巨大な倉庫群・兵舎が建設され、米陸軍の極東随一の総合補給基地となった。牧港補給地区が占める土地のうち、およそ約90%は私有地である。このため、年間45億円を超える賃借料が地主に支払われている。また同市の市街地と西海岸開発計画地域の間に位置する為、都市計画にも多くの影響を与えている。