ヌエストラ・セニョーラ・デル・ピラール聖堂 (スペイン語: Basílica de Nuestra Señora del Pilar de Zaragoza)は、スペイン・アラゴン州サラゴサ県サラゴサにあるカトリック教会の聖堂。「ピラールの聖母」(柱上の聖母)こと聖母マリアに献堂されている。ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世によって「スペイン系の人々の母」と讃えられた。この聖堂は史上初めてマリアに捧げられた教会とみなされている。地元の言い伝えによれば、この聖堂の歴史は、12使徒の一人でスペインにキリスト教をもたらしたヤコブの前にマリアが姿を現したという逸話に始まる。これは聖母の被昇天以前にマリアが出現した唯一の例として知られる。多くのスペイン王や他国の支配者と聖人たちがこの『柱上のマリア』に奉献した。聖ヨハネ、聖テレサ、イグナチオ・ロヨラ、福者ギヨーム・シャミナードらが顕著な人物である。ピラールはサラゴサ市内にある2つの小バシリカのうちの1つである。近隣にはサルバドール・デ・サラゴサ聖堂がある。ピラールはバロック様式で、現在の建物は1681年から1872年の間に建てられた。